2013.03.05新gTLD「Trademark Clearinghouse」の稼働について
ICANNは、新gTLDの商標情報相互利用システム「Trademark Clearinghouse」について、3月26日の稼働開始を発表しました。
- Trademark Clearinghouse (TMCH)とは
新gTLDプログラムにおける権利保護の仕組みの1つ。商標権者が事前に登録した商標情報をデータベース化し、申請されたドメインと商標情報との照会や、商標と同一ドメインの申請があった場合、商標権者、ドメイン申請者双方に通知を行うシステム。
新gTLDプログラムで承認されたgTLDの登録を開始するにあたり、レジストリは30日間の「Sunrise」期間(商標権者の優先登録期間)及び、最低60日間の「TM Claim Service」期間を設けなければなりません。またこれらの期間に申請されたドメインは、「TMCH」への照会が義務付けられています。「TMCH」の役割は以下の通りです。
- Sunrise期間(30日)
Sunrise期間では、ドメインの優先登録申請のために商標登録証の写し等商標情報を提出するのが一般的ですが、新gTLDプログラムにおいては、レジストリが申請されたドメインについて「TMCH」の商標情報を確認することで、この手続きが省略されます。
従って、事前に「TMCH」に商標情報を登録することにより、ドメイン申請の都度、商標情報を提出する手間を省くことができます。 - Trademark Claim Service期間(一般登録開始後、最低60日間)
"Trademark Claim Service"とは、「TMCH」に登録されている商標と同一のドメインが申請された場合、商標権者、及びドメイン申請者にその旨を通知するサービスです。これにより、商標権者は第三者からのドメイン申請を把握することができますが、通知を受けてなおドメイン申請者が申請の続行を希望すれば、ドメインは登録されます。
4月23日には、新gTLDプログラムの今後のスケジュールが発表される予定です。
その後レジストリの準備期間を経て、早ければ今年後半から、gTLDの運用が開始される見込みです。
TMCHは新gTLDプログラムにおける商標権者の権利保護を目的として導入される重要な制度です。
- 新gTLDのSunrise期間での商標をベースとした申請を迅速にすすめることができます
- 第三者が自社商標と一致するドメイン名を申請した場合、これを把握することができます
重要商標については、TMCHへの登録をおすすめします。
弊社では「TMCH」への登録代行を承ります。
ご希望の場合はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
「TMCH」登録開始 | 2013年3月26日~ |
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「TMCH」に登録できる商標 | 登録済みの文字商標 |
- 図形商標については検討中です。
- ドット「.」を含む商標、Domain Name Systemで技術的に限定できない商標、デザイン特許や意匠などは登録することができません。
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