ドメインネーム基礎知識ドメインネーム基礎知識ブランドTLDについて

ブランドTLDとは

ブランドTLD(トップレベルドメイン)とは、2012年以降に新たに誕生したgTLD(新gTLD)のうち、企業が自社の組織名や商品・サービスなどの「ブランド」をラベルとして申請したgTLDであり、ICANNとのレジストリ契約の締結の際に仕様書13(Specification 13)を適用したものを指します。期間を限定して申請の受付が行われましたが、再度、2026年4月にブランドTLDの募集が開始されます。

ブランドTLDが誕生した経緯 -仕様書13とは-

2012年にICANNにより募集された新gTLDでは、申請前には「.web」「.shop」のように一般名詞をラベルとしたTLD、「.bank」のようにコミュニティを限定したTLDがメインとなるものと推測されていました。ですが、実際には申請された文字列(1,930件)のうち、40%以上の申請が「ブランドTLD」に分類されるものでした。

新gTLDの申請者が運営のために締結するレジストリ契約には、不特定多数のユーザーを対象に公平な登録サービスを提供する内容が盛り込まれています。つまり、ICANNは当初、今までのTLDと同様、ドメインの登録ビジネスを行う企業が新gTLDを申請するとみなしていたと考えられます。
ところが、自社のブランド名をTLDとして申請した企業からは、グループ企業内での限定した利用を希望するためグループ以外の第三者への登録は不要として構わないという強い要望がありました。

幾つかの企業は、ブランドレジストリグループ(Brand Registry Group=BRG)を立ち上げ、ブランドTLDの要望実現に向けて積極的なロビー活動を行ってきました。

最終的に2014年、ICANNはブランドTLDを定義づけた「仕様書13(Specification 13)」を新たに設け、この仕様書13を適用したドメインはブランドTLDとして認められることとなりました。ブランドTLDを運営する企業は、従来のレジストリ契約の一部が免除・軽減され、また、グループ企業内限定でドメインを使用することができます。

第二ラウンドの受付開始

ブランドTLDは、上述のとおり2012年の新gTLD申請の中で誕生しましたが、次回ラウンドとして、2026年4月に受付開始が予定されています。

■申請受付期間

 2026年4月30日~2026年8月12日

■申請の要件

・申請者が商標権者であること

・登録者が申請者自身または関連会社に限定されること

・一般販売を行わないこと

ブランドTLDのメリット

ブランドTLD申請とは、単なるドメイン申請ではなく「会社を一つ作る」イメージです。

グループ会社限定でTLDを使用することができるため、以下のようなメリットが挙げられます。​

■ガバナンス強化と柔軟性の両立
・海外での登録・運用に関するルール設定でき、グローバルな管理集約を実現可能
・関連会社を含めたサイトの立ち上げや、情報共有用サイト等を自由に作成できるため、社内インフラ整備が容易

■セキュリティ強化
・レジストリやレジストラ管理の外部サーバーに依存する.comや.jp等とは異なり、自社専用サーバーを持つことが可能
・専用ドメインを独自ポリシーで運用することで、第三者による類似ドメインの使用を抑止するアナログの側面と、独自の アーキテクチャや権威DNSサーバによりデジタルの側面からも、セキュリティ確保が期待できる

■マーケティング
・「.ブランド名」を設定できるため、WEBサイトやメールアドレスに対するユーザーの信頼獲得につながる
・例えば「shoes.●●」のように、一般名称も含めて商品・サービスや地域に合わせた無限に近い文字列の選択肢が可能
・代理店にドメインをライセンス供与することで、ブランドを統一したWEBマーケティングの展開が可能

■侵害対策
・ブランドTLDの浸透により、ユーザーが貴社ブランドと結びついたTLDを認識・信頼するようになることで、 第三者による他TLDでの類似ドメインの使用を抑制する効果が期待される
・不要なドメインの放棄に伴う第三者からの再登録や悪用のリスクを回避できる

TLDだけで個別のブランド名を表すため、他サイトとの差別化が実現し、インターネット世界でのユニークな存在・ブランドとしてより視覚的に強調することができます。ブランドTLDは、企業のWEB戦略やブランド戦略に大きく貢献するものと言うことができます。

ブランドTLDを活用する際の課題

ブランドTLDのメリットを最大限に生かすためには、グループ全体で運用することが重要です。
そのためにヘッドクォーターにあたる会社がグループ全体で適用できる、統一したポリシーやガイドラインといったルールを作成する必要があります。また、グループ全体で活用できるよう、主体的にブランドTLDを運営することも重要です。

マークアイでは、ブランドTLDの申請サポートだけでなく、グループ全体のルール作成支援や新gTLD全般のコンサルティングを行っています。お気軽にお問い合わせください。